「グラスティのファミリービジネス」
vol.0 グッチの物語はじめに
ファミリービジネスは、50年、100年、200年と何世代にも渡って続いています。
そして、いま起きている様々なことは、「あの時こうしておけば」という、「たら、れば」だったりするのです。昔を変えることはできませんが、未来に向けて「今」を変えていく事はできるのです。そのための参考にしていただければと思います。
まず、その一つ目として「グッチ家」の物語を。
グッチ家は、2021年に『ハウス・オブ・グッチ』と題した映画になりました。今も、ブランドとして確固たる地位を保つ「グッチ」。しかし、今のグッチは、創業家「グッチ」がオーナーとして存在していません。
1921年創業者のグッチオ・グッチが、イタリアのフィレンツェに立ち上げた、皮革製品店としてスタートし、事業は今も誰もが知るブランドとして存在します。
しかし、オーナー家であるグッチ家は、1990年代半ばに全ての株式を失い、オーナー家としてビジネスに関わる事がなくなっています。
「ビジネスとファミリーの永続性」が重要と考える、グラスティとしては、今の状態は残念でなりません。
その原因は、色々ありますが、主に3つの出来事ではないかと考えます
①株式の兄妹等分分割
②創業の思いを伝えられたのか
③経営オーナーの配偶者のあり方
次回のコラムから、3回に分けて、この3つについて、お話しをしていきたいと思います。