トヨタ関係企業の事例_ビジョン

トヨタ関係企業の事例

コンサルティングによるソリューション


■グラスティの「ビジョン」コンサルティングの考え方

「ビジョン」とは
企業の考える将来の理想像で目指す姿。
ステークホルダー(地域社会・顧客・従業員・・・)に対して具体的にどう貢献するのか表現するもの。

変化の激しい時代、正解が見えないVUCAの時代だからこそ、明確なビジョンを決めて、打ち出し、会社を未来に向けて、動かしていく。
だから、グラスティは、「ビジョンは掲げるものではなく、実現するもの」との考え方から、「ビジョンつくり」「ビジョン実現に向けた推進」の両面のコンサルティングでお手伝いしていきます。

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1)ビジョンつくりコンサルティング

ビジョンをつくるうえで、大きく3つの視点があると考えています。
①我々はどこからきたのか  歴史や理念を振り返り、わが社の大切な価値観を改めて共有する
②我々は何者か  事業と事業推進をするうえでの強み・弱み、我々の事業はどのようなものか確認する
③我々はどこに行くのか  環境変化をとらえ、未来をとらえ、我々の行く先を考える

ビジョンつくりワークショップでは、この3つの視点に取り組みながら、最終的にビジョンを作成していきます。

【ビジョン作りのワークショップの流れ】

§1 グラスティは、ビジョンをつくるときに、最も⼤切にするもの、それは「⾃社の理念、価値観」です。それは、各社の歴史に横たわっています。ビジョンつくりのメンバーが歴史を振り返りながら、あらためて⾃社の理念や価値観を、⼼に刻んでいく事が、最初の取組みです。

歴史の振り返りでは、グラスティが持つ、⽇本、世界の歴史(さらには、トヨタ⾃動⾞の歴史)に、御社の周年史などをもとに、歴史年表をつくり、その歴史年表から発⾒できることから、ディスカッションを⾏い、理念や価値観といったことを、リアルな出来事共に整理をしていきます。

§2 ⾃社の「事業」「組織」「顧客資産」「財務」「仕事の仕⽅」など様々な視点から⾒つめ直し、⾃社の強みと弱みについて、整理していきます。⾃社の事業や財務、組織や⼈、これまで培ってきた顧客資産や、市場などの強みや弱みを明らかにしていきます。そのために、「⾒える化」が必要です。そして、その⾒える化されたものを、分析するための、基本的な知識が必要となってきます。

グラスティでは、⼈や組織、仕事の仕⽅の強み弱みを「⾒える化」するフォーマット、市場や顧客資産を「⾒える化」するためのカスタマイズするフォーマット、さらには⾃社の財務を⾒るためのテキストなどを準備し、⾃社の強みと弱みなどを整理していくワークショップを⾏います。

§3 ⾃社を取りまく未来の環境は、皆さんが⼀番知っています。プロジェクトメンバーにテーマを与え、調べてもらう。そこから、⾊々な事実が⾒えてきます。PEST分析の観点で、技術や法律、社会動向など変わりゆく要素を加えながら、調べ、整理し、発表することで、プロジェクトメン
バーの未来に対する考え⽅が整理され、⾃分達が何をしなければいけないかを、考えることになります。
調べてもらうテーマは、トップが⾒ている景⾊についてディスカッションを⾏い、そのうえで、決めていきます。

§4 「我々は何処から来たのか」「我々は何者か」「我々は何処に⾏くのか」こうした議論を積み重ねたうえで、ビジョンつくりに着⼿します。ここまでの取組みで、⼀⼈⼀⼈が使いたいキーワードが頭の中に、いくつも出てくることになります。そのキーワードをディスカッションするこ
とで、ビジョンが⽣まれてきます。

2)ビジョン実現に向けた推進コンサルティング

ビジョンは掲げるものではなく、実現していくものです。だからこそ、ビジョンをつくった後の取組みが重要となります。そのためのポイントは3つ。
   推進のポイント①  ビジョンの共有、展開
   推進のポイント②  すぐやるプロジェクトで、前に進める
   推進のポイント③  定期的に振り返り、前に進める


推進のポイント①
全社従業員に、ビジョンを共有してもらう事です。⼿法は様々ですが、「認知」「理解」「共感」といったことが必要となってきます。
会社の規模や組織⾵⼟、組織特性などを考え、プロジェクトメンバーと共に、やり⽅を考えていきます。

推進のポイント②
まずビジョンに向けて、動いてみることです。ビジョン実現に向けて、どんなことに取組んでいくのか、具体的なプロジェクトを3〜5つ程度(規模などにもよりますが)策定して、取組みます。最初のすぐやるプロジェクトには「ビジョンの浸透、展開」などの取組みが⼊ってくることも多々あります。
ビジョンつくりメンバーだけでなく、推進していくメンバーを新たに募ったりしながら進めていく事で、徐々に社内にビジョンを浸透させていく事も、ポイントの⼀つです。

推進のポイント③
定期的に振り返りミーティングを⾏います。ビジョン浸透プロジェクトメンバーが、3ヶ⽉に1回集まり、すぐやるプロジェクトの進捗、ビジョンに向けて動いているか、振返ります。会社の⽅針、戦略、戦術といったことが、ビジョンに繋がり取組まれているかなどについてもみていきます。

◆「ビジョンつくりコンサルティング」は準備も含めて、10カ⽉程度
◆「ビジョン実現に向けた推進コンサルティング」は、年に4回程度の集合ワークショップの実施

INDEX
<事例1>トヨタ販売店A社「ビジョンをつくり、ビジョン実現に向けて、全社で取り組む」
<事例2>ホールディングスF社「出向者とプロパー社員が一体となって、ホールディングス会社の使命を果たす組織つくり」

トヨタ販売店A社(従業員数)800人

■概要

役員と選抜の現場管理職が中心となり、10年に1度ビジョンを作成。ビジョンを実現するために、「すぐやる」事を決めて、継続的に振返りミーティングを行い、PDCAをまわしながら、継続的に取組んでいる。

■コンサルティング内容

コンサルティング①
ビジョンつくりコンサルティング


1)ビジョンつくりメンバーは、役員と選抜の管理職(店長、本部課長)20名ほどで実施
2)最初のビジョン策定では、3回程度のワークショップ形式で作成していた。近年は2回程度のワークショップで作成している。
ⅰ)既に複数回ビジョンをつくっていることもあり、前回のビジョンの振返りを行ったうえで、次の10年のビジョン創りに取組んでいる
ⅱ)ビジョンつくりで、特に重要視しているのが、A社の歴史。参加者に、管理職がいることもあり、改めて、社是、創業者の言葉、2代目の言葉の意味を考える時間をとっている。
ⅲ)自社の強みと弱みについて、人、組織、仕事の仕方、自社の事業、マーケットなど多面的に、分析することで、新たな気づきがでてくる場となっている。
ⅳ)クロスSWOT分析を行う事で、「チャンスと強み」「ピンチと強み」といった領域に着目しながら、自社の10年後を考えている

コンサルティング②
ビジョン実現に向けた推進コンサルティング


1)ビジョン実現に向けた推進は、ビジョンつくりメンバーが中心となり行う。ただし、ビジョンをつくった管理職は、常に選ばれるとは限らず、その時々でメンバーが変わることもあり、メンバーになることで、ビジョン実現に向けて、全社をどう動かしていくかを
考える機会となり、幹部人材の育成に繋がっている。

2)新しいビジョンができた時に、ビジョンを自分事として考えてもらうための取組みを行っている
ⅰ)会社ビジョンをもとに、店舗ビジョンの作成に取組み、ビジョンを自分事として取り組むようにしている
ⅱ)すぐやるプロジェクトをつくり、ビジョン実現に向けた取組みをおこなっている
ⅲ)常に、ビジョンに触れることができるように、様々なツールなどを使っている

3)ビジョンの進捗に向けて振返りミーティングの実施
ⅰ)年間3回程度の、振り返りミーティングの実施。すぐやるプロジェクトの進捗、新しいプロジェクトの設計などをおこない、振り返りミーティング参加者だけでなく、全社員がビジョンに向けて取組んでいることを実感できるようにしている。

■結果

既に複数回ビジョンをつくり、その実現に向けて取組んでいる。ビジョンの実現に向けた方針の展開、戦略、などビジョン実現をしていくために何をするのかを考える社員の集団になってきた。その結果
・会社が進める様々な新しい取組に対して、目的の理解が早く、すぐやる事が当たり前になってきた
・会社の動き方が、とても早くなってきている
・ビジョン実現に向けた取組みを「今」取組むことで、10年後実現した事を経験している人財が増えていて、社員が長期の取組みに積極的に取組んでいる。

ホールディングスF社(従業員数)150名

■概要

グループのホールディングス会社。各社からの出向者などがいる中、グループとして目指すこと、ホールディングス会社の役割を理解し、一つの方向に向かうために、ビジョンをつくり、その進捗を振返りながら進めている。

■コンサルティング内容

コンサルティング①
ビジョンつくりコンサルティング


1)ホールディングス会社に出向できている管理職、ホールディングス会社プロパー社員の計12名でプロジェクトチームをつくり、1年間かけて、ビジョンを作成。

2)7か月、7回のワークショップで、ビジョンを策定。
ⅰ)同じグループのメンバーではあるが、出向もとの会社がバラバラであることもあり、グループの歴史からみた、価値観の共有、創業者の考え方、などの共有に複数回のワークショップを実施。
知らなかった歴史、知っていたが歴史の事実の背景にある考え方などの共有を計ったことで、ホールディング会社メンバーとしての一体感を醸成することになった。
ⅱ)ホールディング会社の求められている役割について、グループ価値観、ホールディング会社の成り立ちを見ていく事で、改めて共有。
このセッションでの共有により、自分達の役割を深く理解することになった。
ⅲ)グループとグループの担当地域の強みと弱みについて、改めて見直すことで、新たな気づきがでてくる場となっている。
ⅳ)販売店を始めとする自動車産業を取り巻く環境変化や未来、デジタル分野の変化などを、3つのグループで調べていく事で、自分達を取り巻く環境の変化を実感値を持つことができた。
ⅴ)ここまでの様々な共有が進んだことで、一体感を持って、ビジョンつくりに取組む。
ⅵ)ビジョンができた事で、ホールディング会社で、求める人材像を設計することができ、人材育成などに展開ができるようになってきた

コンサルティング②
ビジョン実現に向けた推進コンサルティング


1)ビジョン実現に向けた推進は、ビジョンつくりメンバーだけでなく、様々な人達の協力
をいただく出向者が多いこともあり、各社の役員にオブザーバーとして加わっていただき、
推進メンバーには、各社から出向できている管理職にも加わっていただき、推進活動に取組
んでいただく

2)すぐやるプロジェクトでは、ビジョンの浸透を中心とした取組みからスタート
出向者とプロパー社員のいる会社だからこそ、最初の理解の進め方が重要との認識のもと、
発表の仕方も工夫した。
  ・全社会での社長による発表
  ・管理職全員を集めた説明会
  ・希望者を募りビジョンが出来るまでの勉強会
  ・ビジョンが目に付くように、ツールを使った共有
  ・ビジョンを意識できるように、会議の仕方を工夫

3)ビジョンの進捗に向けて振返りミーティングを、4ヶ月に1回実施
ⅰ)進捗ミーティングを実施することで、上手くいっている事、問題になっている事の共有や、解決に進んでいて、全社をあげてビジョンに向けて進んでいることを実感できるようにしている
ⅱ)進捗ミーティングの中で出てきた、ホールディング会社という事もある「人材育成」についての問題などについても、提案策をつくり、幹部への提案が進んでいる

■結果

出向者が多い組織ということもあり、ビジョンを示して取り組んでいる事で、一体感のある組織となってきた。特に、自分達の役割がどのようなものかについての理解も進み、仕事の仕方や工夫、会議の仕方などが変わってきた。さらに、グループ各社とのいろいろなプロジェクトが、進み始めている。
ビジョンプロジェクト参加者による、会社の垣根を超えた活動が生まれている。